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システム化の(標準化)致命的欠陥を知る

 システム化には、責任意識を薄くするという致命的欠陥がある。
 システム化が進み、組織を優先するほど経営責任が曖昧になり、個人の責任や、個人による発想の発露が極めて弱体化し、個人のパワーが一段と弱くなる。

財産

企業の技術やノウハウは企業内のシステムとして蓄積されるものでなく、最終的には人に宿るものである。

組織は戦略に従う

「組織は戦略に従う」(アルフレッド・デ・チャンドラー著「経営戦略と組織」)との名言のごとく、経営戦略に応じて組織を編成することは当然のことであるが、「組織」と「戦略」は相対概念ではなく、一体的な絶対概念である。
すなわち、組織の特色に応じて、経営戦略を立案することも重要なことである。
ところで、組織を構成する要素は「人」であり、「人間」に対する価値観は様々である。
今から40年以上前、ニューヨーク五番街にあるアメリカの名門百貨店「サックス・フィフス・アベニュー」(2005年10月経営悪化により、身売り。2005.10.28日経流通新聞)を入札買収したアラブ系投資銀行「インベストコープ」の当時の社長ネミール・ギルダーは「日本を訪れて日本的経営を学んだことがあった」と述べ、日本的経営を学んだことを応用して世界的有名デパートを買収できるまでに我が企業を成長させることができた旨の発言に昔日の思いがある。
欧米と日本では人間に対する価値観に相違があり、欧米の組織論を日本にあてはめても、日本の組織論を欧米に応用しても如何なものかと思われる。
欧米企業では、人間は会社を動かすための単なる「道具」の1つとしてしかとらえてこなかった。つまり、「会社=経済組織」とし、会社は利益を出すための組織に過ぎないため、人は物的資産として売買の対象にもなるし、人の入れ替えも激しい。したがって、その戦略は短期的視点に立たざるをえない。
一方、日本企業のかつての価値観は人間重視であり、「会社=社会組織」という意味合いが大きかった。
会社は従業員と「終身の関係」で結ばれ、構成員の生活のために長期的視点に立った戦略がとられてきた。

チームビルディング

 戦後の日本の景気を支えた「家族的な職場の和」から、IT革命以後の「個」の重視に社会環境が変化したのである。最近では「護送船団方式」や「日の丸ニッポン」という言葉も聞かれなくなり、その代わりに「ベンチャー」や「アントレプレナー」(起業家)という言葉が台頭し、個の独立を促し始めている。
 1990年代中頃まで企業の人事制度は、年功序列が続いていて、社員も一つの職場で頑張れば必ず出世できるという希望を保ちながら、組織に所属することで動機を維持していたともいえる。
しかし「失われた20年」が進むにつれ、徐々に成果主義や業績評価制度が取り入れられ、それとともに年功序列のシステムも少しずつ組織の中から姿を消しつつある。 
 こうした社会背景から、組織での個の能力発揮と、他社との連帯や連携による目標達成が同時に求められ、「チームビルディング」が注目されるようになった。
 「チームビルディング」とは、「より良い関係を築きながら、共通の目的や目標を達成するための活動」のことで、真に組織による、チームとしての目標を達成することの重要さを指す言葉である。
 
 「生業組織」における「親父」の命令一下、指示通り行動する組織では社会の環境変化にとり残されて行ってしまうのである。