社長ブログ

強い意思と継続力

吉川英治に「宮本武蔵」の作品がある。宮本武蔵に限らず、吉川文学には深い人間洞察と佛教思想が底流にあり、企業経営をする上で、多くの智慧を学び得ることができる気がする。
 今から45年程前、ビジネスマンの間で山岡荘八の「徳川家康」がベストセラーとなり、経営者といわず、多くの管理的立場の人々が「洛陽の紙価を高め」たものである。
 家康の人心掌握術と天下取りの戦略を、知識として学ぶ為の読書であったと思われる。
 ところで、武蔵の剣の師は彼の父の無二斉であり、それ以外には正統な流派の師にはつかなかった様である。ところが、武蔵の「言」を借りれば生涯六十数度の試合に負けたことがなかった様である。「吉川文学」によれば、(それが事実か否かは別として)武蔵は臨済宗の僧「沢庵」によって、書画、俳諧、茶等に通じ、又沢庵の伝(つて)により池田輝政の居城姫路城で、三年間の読書三昧により内外の知識を得(特に哲学的知識)その知識がベースとなり、剣は実践を積み重ねる(体験)ことで無敵の剣士となったばかりでなく、熊本細川家にその人間性を評価され、請われてその生涯を熊本で終わった。
 武蔵の生涯の教訓から、他から高い評価を得るには、深く広い知識と、体験を重ねた結果の知慧とそれらを基本とした暗黙智(直感といっても良し、洞察力、先見力といっても良し)に依るものと思われる。これらは短期間で習得できるものではなく、長い時間と努力の積み重ねに負うところが大きいものである。
 すなわち、到達すべき「高い志の目標」を設定し挫折に挫けることなく目標達成することへの強い意思と継続力によって可能となるものである。